私のお世話になった方が亡くなられて、今月で1年が経ちました。 当社でお看取りをさせていただき、その方は旅立ちました。
事務職の私は、実際にご利用者様と直接お会いすることはなく、日中会社内で仕事をしています。ただ、用事ができるとその方を頼って、よく訪ねていました。その方は職人さんです。作業はとても細かく丁寧で、お願いした以上のことを毎回やっていただいていました。口癖は「もっと大事に乗ってあげなきゃな~」と、いつもそう言って作業が始まりました。作業している隣に私は座り、たくさんのお話をしました。世間話から始まり、仕事のこと、私の娘のこと、相談にものっていただきました。時には、ご自宅でお菓子をごちそうになったこともあります。お部屋にはご家族の写真がたくさん飾られており、その方のご家族への想いが感じられました。
亡くなった私の祖父も職人で、その方とどことなく似ており、今思えば祖父としたかったことをその方としていたように思います。母親になった私の姿を一番に見てもらいたかった祖父とその方を重ね、たくさんの話を聞いていただきました。
この仕事は、たくさんの方との出会いと別れがあります。事務職ではありながらも、ご利用者様への想いは他スタッフと同じです。一緒の想いで日々仕事に従事しています。
ご家族の皆様、おじさんとの出会いは私の一生の宝物であり、感謝の気持ちでいっぱいです。素敵な時間をありがとうございました。
改めてご冥福をお祈り申し上げます。