まだ在宅を終の棲家にされる方は少なく、病院などで亡くなる方が8割近いのが現状です。訪問看護ステーションとして在宅看取りに関わらせていただくことが多いため、少ないという印象はあまりないのですが・・
ステーションでは在宅看取りを希望されたり、なりそうなご家族に対して「看取りケア」のパンフレットを用いて、亡くなられる方の体の変化やご家族がどのような準備や対応をする必要があるかなどを説明しています。亡くなる過程を説明するのは聞く方も辛いだろうなと思いながらも、看護師の役割としてほとんどのケースで使用しています。
そして看取りを終えて後日グリーフケアとして訪問するのですが、ご家族は口をそろえて「あのパンフレット通りに事が進んだ、そのおかげで慌てず心の準備もできた」と良い評価をいただいています。私的にはパンフレットを用いることで、ご家族が穏やかな気持ちで心に余裕を持ちながら看取ることに少しでも力になれていればその意味も達成できていると思っています。
永沼 武